妻と友人の3人で、18豪雪で有名になった津南町まで出かけてきました。目的は同町の「農と縄文の体験実習館・なじょもん」で開催されている秋の企画展(10月15日まで)、「火焔土器の時代」をみるためです。県内各地から様々な土器や土偶などを集め、火焔土器の時代の暮らしと文化をさぐろうという、この企画展には吉川区の長峰遺跡から出土した小さな土偶も展示されているとあって、ぜひ訪れて見たいと思っていました。
展示室には見事な火焔土器、黒曜石を加工した石器、男性を象徴する大きな石などがずらりと並んでいました。その中で注目したのは、やはり土偶です。土偶は1つのコーナーにそろえてありました。長峰遺跡からは3点出されていて、その中でも最も小さな妊婦の形をした土偶が中心部に据えられていました。わずか3.9センチ、私が市議会で紹介した全国でも最小級の土偶(写真)です。そして、その隣には、なんと最大級の土偶が展示されていました。
私から言うのもなんですが、展示されていた土偶の中で一番は長峰遺跡の妊婦土偶です。解説のところでは、「上越市長峰遺跡から出土した土偶は、最小級の土偶であり、その表現手法はすばらしく、形態的特徴から出尻型を呈する中部高地に分布する資料に類似します」と書かれていました。女性の土偶は、「女性の妊娠・出産という新たな生命を産みだす力への賛嘆」ともありました。今回の展示で長峰遺跡出土の土偶の価値を再認識しました。これは、ひょっとすると、吉川区だけでなく上越市全体をアピールする力になるかもしれない、と思いました。
津南町では参院選、衆院選に出馬したことのある党県委員会の桑原加代子さんから案内してもらいました。突然、電話したにもかかわらず、「じつはあなたと話をしたいと思っていたところなの、よかった」と言って、道案内から施設の案内までしてもらいました。「なじょもん」建設に至るまでの経過、河岸段丘など地形の説明など、研究熱心な彼女ならではの解説のおかげで楽しいひと時を過ごすことができました。