昨日から2日間、自治体問題研究所とにいがた自治体研究所が共催した全国セミナーに参加してきました。会場は大潟区の鵜の浜ニューホテル、テーマは「地域自治組織」についてでした。公募公選制を実現させた上越市に学ぼうということで県内各地だけでなく、全国から約140人の自治体議員、研究者、自治体職員、住民運動関係者などが集まりました。南は沖縄県から北は岩手県まで参加したのですからすごい。改めて上越市の地域協議会委員の「選任投票制度」(行政側が使っている言葉)に大きな関心がもたれていることを知りました。また、いくつもの報告、講演を聴き、これからの地域自治組織を考えるうえでも上越の取り組みが先進事例となることを再確認できました。
きょうは午前8時から約1時間半、市の防災訓練が吉川区などを会場にして行われたこともあって、午前の部は1時間遅れての参加となりました。最初のプログラムは地域協議会委員との交流会です。ここでは柿崎区の5人の女性委員の話を聴くことができました。投票になるのであれば辞退するつもりだったけれど町内会の集まりで地域協議会や柿崎への思いを語ったら負けられないと思うようになったとか、協議会でゴミ袋の改善など身近な要求を取り上げて実現させたことなどを実に生き生きと語る。女性参画がいかに大切かを学ぶことができた発言でした。この交流会では、名立区の塚田正協議会長や昨晩同じ部屋に泊まった大潟区の委員、佐藤忠治さんも発言されました。地域協議会の今後のあり方を考えるうえで、とても参考になりましたね。
今回のセミナーではいろいろな出会いがありました。初日、私の隣に座った女性は初対面ですが、私のことをよく知っておられるので不思議だなと思っていたら、私のところへ2回ほど電話相談してこられた方でびっくり。また、いつかおじゃましたいと思っている新潟市の特養ホーム「穂波の里」の上杉さんとも初めてお会いしました。今回のセミナーのテーマには地元の人たちも注目していました。合併協議会の時に一緒に議論した旧大潟町議会議長、村山さんなどなつかしい人たちの元気な発言も聴くことができました。会場で購入した『地域自治組織と住民自治』(自治体研究社)やセミナーのレジュメもしっかり読まなければ……。
午後から伯母の見舞いを兼ねて「大地の芸術祭」の作品を観に松之山(合併して十日町市になった)の湯山まで出かけてきました。観たかったのは、吉川中学校で子どもがお世話になった前山忠さんの作品です。木端(こば)職人だった家をフルに使った、フレームを通してみる風景を楽しみました。四角形などのフレームをいろんな角度から覗き込んで、農村風景を見る。民家の部屋を見る。暗い部屋の四角い隙間から外を見る。覗き灯籠から庭を見る。小さな池に設置した四角い鏡に映る風景を見る。建物の中には地域の人たちの大切にしているもの、木端職人だった人の道具なども展示されていました。芸術をこんなに身近に感じられる、それも懐かしさとあたたかさとともに。一緒に出かけた妻も「来ていかったね」と言っていました。「大地の芸術祭」は9月10日までです。