ヒバリのさえずりが初めて聞こえたのはいつか、梅の花が咲いたのはいつか、モンシロチョウが飛ぶのを初めて見かけたのはいつか、ヤマツツジが咲いたのはいつか、トノサマガエルを初めて見かけたのはいつか……。こういった動植物について30数種目もデータを取り続けている(これを生物季節観測といいます)ところがある。そこでは3時間ごとに、雲の形や量、それと肉眼で物体がはっきりと確認できる最大の距離はどれくらいかも観測している。もうお分かりでしょう、気象台や測候所です。
きょうは党議員団で高田測候所を訪れ、そこでの仕事について視察してきました。高田測候所がどこにあるかはだいたい知っていたのですが、中に入って観測機器やデータなどを見せてもらい、説明していただいたのは今回が初めてです。観測機器のほとんどは初めて見るもので、とても興味深く、所員の方の説明にぐいぐい惹きつけられました。上空の風速や風向を1キロごとに調べるウィンドプロファイラは構内にあるドーム型の観測機器ですが、最初は星の観測をやるものかと思いました。
高田測候所は開設されたのが1921年(大正10年)12月といいますから、85年の歴史を持っています。玄関前に枯れかかった1本の松がありますが、これは開設時に植えたものとか。現在は所長のほか、気象解説官、技術専門官など総員7名で仕事をしています。気象解説官から、城北中学校から要請されて2年生を対象に行った授業についても説明していただきましたが、国民の命と安全を守るために実に地道な仕事をしておられることがよく分かりました。
きょうはハルゼミの鳴き声が初めて聞こえたとのこと、平年よりも10日遅いそうです。政府はこのほど、全国の40ヶ所でこうした様々な観測を続けている測候所を全部廃止する方針を打ち出しました。すでに上越地域の3市長、市議会議長が関係機関に存続の要請を行っていますが、私もきょうの訪問などを活かして一般質問でとりあげる予定です。