また、やってしまいました。1冊の本を読み始めて、読み終わらないうちに別の本を読み始める。この繰り返しです。連休中に読もうと買ってきておいた本は、岩波新書の『読書力』(斎藤孝著)と『スローライフ』(築紫哲也著)の2冊でした。きょうは『読書力』から始まって『スローライフ』へと読み移り、最後は本屋まで買いに出かけて落合恵子の『絵本屋の日曜日』(岩波書店)を読みました。いうまでもなく、読んだのは、いずれの本も途中まで。私の読書の「悪い」クセです。
1冊目から2冊目に移ったのは、別のテーマの本を読んで、頭をちょっと休めようと思ったから。それがちょっとの「道草」で終わらなくなり、「脱線」「迂回」して、まさにスローライフ型読書になりました。ここでまた元の本に戻ればまともなのですが、本の中に挟まっていた新刊案内で落合恵子の本を見つけてじっとしていられなくなったというわけです。高田の本屋さんへ電話し在庫を確認すると、軽トラを走らせました。
私は『水の時間風の休日』(福武文庫) を読んで以来、落合恵子のフアンになりました。『午後の居場所で』『母に歌う子守唄』(いずれも朝日新聞社)と読み進み、いまではもう完全にはまっています。本に書かれている文章の視点の良さに惚れ、あらゆるものに接する時の感覚もすっかり気に入っています。
今回買い求めた『絵本屋の日曜日』も期待通りの本でした。100冊の絵本の紹介文とはいうものの、人の心の処方箋にもなっています。「『ねばならない』から解放されたかったら」「旅にでたかったら」「誰もわたしをわかってくれないと思ったら」など、自分のことと重ね合わせながら読むと、ためになるものばかり。きょう、最後に読んだ「一本の木に恋したら」では、尾神にある大きなブナの木とヤマザクラの木を思い出しました。ああ、いい本に出会った。