また寒波襲来です。朝から吹雪きはじめました。風が強いと、雪は山間部に運ばれます。今朝の観測では上川谷で220センチ、下川谷158センチ、原之町43センチでした。これからが心配ですが、下川谷で一人暮らしのWさんの家の屋根の一部が雪の重みで陥没したとの情報も入ってきました。こうした中で市は、大雪警戒対策本部を設置しました。
きょうは中郷区にある中郷中学校の改築工事の竣工式でした。市議会の文教経済常任委員全員が来賓として出席しました。この式典で勉強になったのは挨拶です。みんないい挨拶をされたのですが、出色だったのは吉田市議(旧中郷村長)の挨拶でした。
私はこの学校をつくる時に、生徒の皆さんに何かを語りかけてくれるような学校をつくりたかったのです。おはよう、きょうも元気で。(中略)悲しい時、ともに泣こう。うれしい時、ともに喜ぼう。私はいつまでも君たちを守り続けたい。私は中郷中学校。私はこの学校をつくるにあたって2つの点で力を入れてきました。1つは、教室もグランドも表側にするということ、いまひとつは、戦国時代の山城に似せて一番奥にしたことです。一番奥は殿様がいたところですが、みなさんは殿様です。この一番奥から西側を見下ろすと、中郷の家並みがよく見えます。卒業後、どこに住んでいようと、この風景を忘れないでほしい。そして思い出してほしい。どんなに苦しい時でも、この家並みを思い出して、あの中学校だって、堂々としていたじゃないかと。スポーツって、よく負けます。でも、負けても頑張る、この経験が大切なんです。人生もまた負ける時が多い。社会に出た時、この経験が活きます。これからも力一杯、頑張り続けてほしい。
式典の主人公は、いうまでもなく生徒たちでした。その生徒たちに、心を込めて自分の言葉で語りかける。この姿勢といい、話の内容の深さといい、見事でした。おそらく、きょうの話は、生徒たちの一生の宝物になるに違いありません。吉田市議は合併協議の段階からの知り合いですが、「理系の頑固親父」(失礼!)というイメージが徐々に薄れ、「理系出身の詩人、哲学者」のように見えてきました。いい人に出会うことができ、うれしく思います。