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新潟で緊急街頭演説会

 上越市にある独立行政法人「中央農業総合研究センター北陸研究センター」が行なっている遺伝子組み換え(GM)イネの屋外実験栽培について、地元農家や消費者計12人が6月24日、「周辺のイネとの交雑の可能性がある」などとして、栽培禁止を求める仮処分を新潟地裁高田支部に申し立てていました。きょうはその司法判断が出そうだというので、高田まで出かけてきました。午後1時過ぎから2時間半ほど待ったのですが、残念ながら出ませんでした。明日以降にずれ込む見込みです。
 待っている間、上越有機農業研究会の人たちなどと今年の稲の出来具合、市町村合併、憲法改悪のことなどについて語り合いました。この中には私のこの「見てある記」を読んでいる人も何人かいたので、岩波のブックレット、『憲法を変えて戦争へ行こうという世の中にしないための18人の発言』をすすめました。地裁高田支部へ出かける前に、本屋さんで5冊ほど買っておいたのですが、瞬く間に売れてしまいました。美輪明宏さんのことや先日、上越にこられた中村哲さんのことが話題にのぼりました。この薄い本が日本の世論を変えるかもしれない、そんな気がします。
 夕方、新潟へ向かいました。日本共産党の市田書記局長などの街頭演説を聴くためです。まだお盆だというのに、新潟駅前には1300人を超える人たちが集まっていました。会場に着いたのが少し遅かったので、全部聴いたのは木島日出夫元衆院議員の話からでした。木島元衆院議員の話は、いつもと同じように歯切れが良く、力強さを感じました。「日本の被災者支援の仕組みはご粗末だ。何としても政治の壁を破りたい」「いま、構造改革という名のもとにコメつぶし、労働者いじめなどが行なわれているが、これらは政治災害だ」「私はいまの憲法の中で生まれ、育ってきた。そして憲法の平和の精神を学び、弁護士になった。ぜひご支援を」。2年ぶりに国会で働くチャンス到来の木島さん、ぜひ押し上げたいものです。
 市田書記局長は演説を丁寧に準備し、制限時間内にピタリと決めることで有名です。今回はメモをとりながら聴きました。「郵便局の職員の給料は郵政省の時代から自らの事業で得た利益の中から出しているのであって、税金は一円も投入されていない」「郵貯、簡易保険などのお金が340兆円あるから無駄遣いにつながると小泉首相は言っているが、これでは消防車があるから火事が出ると言っているようなものだ」「改革を止めるなというが、これまでの改革の実態を見てほしい。家計所得は7年連続で減り続けている。若い人たちの2人に1人はいつ首になるかもしれない不安定就業だ。改革の痛みの先に希望が見えたのは大企業だけ。国民に見えたのは消費税とサラリーマンの大増税だ」「官から民へと言うなら、まず政党助成金を廃止すべきだ。官に頼らず自分のカネで選挙をやるべきです」。
 演説が終わって帰る時、近くにいた女性の人たちが、「いくら商売とはいえ、分かりやすい話だねぇ」と言っているのが聞こえました。市田さんの話は本当に分かりやすいですが、それだけではありません。面白くて、元気が出てくるのです。今回の街頭演説で総選挙の争点がくっきりと浮き彫りになったと思います。「確かな野党、日本共産党を伸ばさなければ」という気持ちになりました。


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2005年08月16日 00:00に投稿されたページです。

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