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足谷もひどい

 こんなことを書くと笑われるかもしれません。最近、自分が寝ている部屋の上のトタン屋根の音に敏感になっています。今朝も激しい雨の音がして、また水害が始まる、そう直感したのですぐに起きました。4時半過ぎでした。軽トラで吉川橋の近くまで行ったら、案の定、水位が上昇していました。先日浸水被害のあったJAえちご上越のサービスステーションの敷地まであと1メートルほどで、川の流れはヌルヌルとしていて不気味です。これは危ないと判断、区総合事務所へ。
 すでに防災担当グループの2人の職員が動いていました。5時12分には大雨警報が発令、総合事務所長や各グループ長、それに消防団方面隊長が次々と総合事務所2階に集まりました。直ちに区内の雨量計、水位計の数値の確認、気象庁HP、県土砂防災情報HPなどによる情報収集などにあたりました。そして現地警戒対策本部会議を行ないました。短時間のうちに2週間前に大きな被害が出た上川谷、国田などの現地の状況把握、区民への情報伝達、消防団員にたいする出動準備要請などが決められました。
 きょうは明け方に大きな雨が降ってからは落ち着き、先日のような豪雨にはなりませんでした。まあ、運が良かったということでしょう。先日の豪雨でゆるんだり、崩れたりしたところへさらに大きな雨が続けば被害は加速度的に広がる可能性がありましたから。
 午前に1つ会議を行い、午後からは尾神岳ルートで上川谷へ入り、その後、大島区の農地、農業施設災害の実態調査をしてきました。尾神岳の市道はあちこちで崩土があり、土石流の跡もある。大きな雨が降っていれば怖くて通れる道ではありません。ここは旧吉川町の地域防災計画では土石流の危険箇所となっていない場所ですが、土石流を意識して通行可とするか通行止めとするかの判断が求められます。
 上川谷では町内会長さんがお留守でしたので、一人暮らしのTさん宅でお茶をご馳走になり、要望などを聞いてきました。昨晩は雨の音が怖くてよく眠れなかったそうで、さみしいんでしょう、私の顔を見るなり、「おら、人間の顔を見るとホッとする」。キュウリの漬物、ジャガイモやタマネギの煮物などを食べながら、市や県の動きなども紹介し、今後どうすべきか率直な気持ちを聞いてきました。市議会では21日に厚生常任委員協議会が開かれる見込みとの情報も入ってきていますので、現場の生の声をできるだけ聞いておきたいと思いました。
 6・28の豪雨以降、大島区の旭地区に入ったのは初めてです。一番ひどいと言われている足谷(写真)へ行ってびっくりしました。山のあちこちが崩れ、茶色の肌を見せています。農道へは土砂が崩れ落ち、田んぼには土砂が流入している。遠くで見ると、この風景はどこかで見たことがある、と思いました。実はテレビで見た山古志村の震災後の風景とそっくりだったのです。伯母の話では、足谷でたくさん耕作しているUさんは涙を流していて、孫さんが「じいちゃん、どうしたの」と心配していたといいます。データ的には吉川が一番ひどいと思いますが、足谷も大災害です。それにしても上越市のHPではこうした実態がまったくといってよいほど伝えられていませんね。


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概要

2005年07月12日 00:00に投稿されたページです。

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