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町村議員特別セミナー

 バスに乗って聴きに行ってきた全国町村議員特別セミナーは、とても興味深いものでした。特に昨日の2人の講演が面白かったです。
 岩手県滝沢村は全国で一番人口の多い(5万2000人)村ですが、柳村村長が語った自治体経営論はこれからの自治をどうつくっていくか、考えさせられるものでした。住民が主体となって地域の公共的な課題に取り組んでいく社会づくりが重要になっていくこと、行政は自律した住民の支援者であり、「顧客本位」の行政組織が求められているなどとして経営論を体系化しているのは新鮮でした。また、いま進められている市町村合併には誰が主役の合併なのか見えないとの指摘には共感を覚えました。その一方で、気になったこともあります。「住民本位」という言葉を使わず「顧客本位」という言葉を用いていること、それから議会のチェック機能にはほとんど言及せずに、「議会はもっと行政の応援をしてほしい」と述べられたことなどです。住民が主役のむらづくりをめざすなら、住民代表の議会の役割についてももう少し踏み込んで話をしてほしい、と思いました。
 二番手の古川康佐賀県知事。お笑いの吉本から来たのかと思わせるほどユーモアたっぷりの話ぶりには、こういうタイプの知事もいるのかと驚きました。もう少し話すスピードを落とし、間のとり方を学べば、もっと聴きやすいと思います。さて、この人の話で勉強になったのは、全国知事会の動きです。ちょうど三位一体改革をめぐって、知事会ですごく活発な議論が行われた直後ということもあって、生々しい話でした。田中長野県知事、片山鳥取県知事などが登場してから、知事会が〝闘う知事会〟へと変わり、多くの知事がそれぞれの見解を語り、議論し合うようになった。今回も義務教育費国庫負担金をめぐって激しい議論が展開された。結果的には、多数決によって、残念ながら、義務教育費国庫負担金削減の方向で知事会の方針が決まったとのことですが、自治省(当時)の方ばかり向いていて、「従順だった」、かつての知事会が、地方分権の時代にふさわしく変わりつつあることはとてもいいことです。
 夜、大潟町のある議員から電話がありました。きょうの臨時議会で日本共産党の後藤紀一議員が議長になったというのです。後藤議員が議長になるかもしれないという話は、3日の議長会主催の研修会の際、大潟町の保守系議員から聞いていたのですが、それが現実になるとは思いませんでした。しかも最後は抽選で決まったという話でした。市町村合併問題で熱い議論が続いた大潟町議会で、合併慎重派の、しかも日本共産党の議員が議長になったというのはすごいことです。さっそく明日の朝、後藤議員に「おめでとう」の電話をしたいと思います。


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概要

2004年08月20日 00:00に投稿されたページです。

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