やはり7月の梅雨前線がもたらした雨は凄まじかったんだな、と思いました。米山団研グループがきょう、実施した予備調査に同行しての感想です。場所は米山の北西部にある、柏崎市小杉集落付近の沢。多分、ここは7月16日か17日の豪雨でやられたのでしょう、沢のあちこちで土砂崩れが発生し、大量に流れた雑木や石が川の流れを変えたところもあります。板状摂理のみられる場所では、川底にあたる部分がごっそりとえぐりとられていました。
大暴れした雨は、川や沢をけずります。その結果、思わぬところで露頭を発見することもあります。米山の山体をつくる鮮新世の火砕岩層と下位の中新世の小萱層の関係は不整合となっていますが、きょうの調査でも、新たな不整合露頭が見つかりました。これらは、いつ、どのように動いたのか。素人の私にはよく分かりません。しかし、グループの皆さんのコツコツとした調査によって、この大地のドラマが解明されるはずです。
きょう、調査に入った場所は、ニホンカモシカのものではないかといわれている骨が見つかった現場のすぐそばです。みんなでそこへ行き、発見した人たちから説明していただきました。現場にはまだ、その動物の毛が散乱していました。まだ足の骨の一部が見つかっていないというので、さがしたら、「ひずめ」を見つけることができました。それだけではありません、川を下っていく時に、私たちの歩いた足跡の上に、ある動物の真新しい足跡がありました。しかも、これにはひずめがあるではありませんか。「ひょっとすると、カモシカが近くにいるかもしれない」と思い、とても緊張しました。