用があって日本共産党上越地区委員会と上越市役所へ出かけてきました。そのついでに本屋へ。当初からさがしていた本はなかったものの、何か良い本はないかと、ぶらついているなかで気に入った本を3冊購入してきました。池上彰著『相手に「伝わる」話し方』(講談社現代新書)、向田和子編著『向田邦子の青春』(文春文庫)、佐藤恒雄著『大人のための算数練習帳』(講談社新書)です。
何冊も購入した時には、その日に購入したすべての本を少しずつ読むのが私のクセ。夕方から読み始めて気が付いたのは3冊に共通点があったことです。それは「分かりやすく伝える」ことを学ぶことができるという点です。文章でもそうですが、最近、特に意識しているのは、分かりやすく話すことです。私の場合、これがなかなか上手くできない。何とか上達したいという気持ちから池上さんの本に手を伸ばしたのです。
池上さんはご存知でしょう、NHKの「週刊こどもニュース」のキャスターです。難しい時事問題などを分かりやすく解説してくれるのでテレビでもホームページでも見ています。短い挨拶でも原稿無しではダメだった池上さんがどういう苦労をして分かりやすい説明を生み出してきたか、「語りかけるニュース」ができるまでを知りたい。そう思ってわくわくしながら読み始めました。
視聴者に分かりやすくするために、記者の書いた原稿を書き直した経験が池上さんの本の最初の部分に出てきます。これと似たようなことが佐藤さんの算数の本でも出てきました。問題文を読んでも、何が目標なのか、どこから手をつけていいのか分からない時には、「視点を変えて、自分で理解できる言葉に言い換える」といいそうです。これを「翻訳力」というのだそうですが、その中身は①文字を使いこなす力、②図や表を使いこなす力、③文章または式を言い換える力です。国語と算数がこんな風につながっているとは面白いですね。
3冊のうち、きょう、もっとも読み進んだのは『向田邦子の青春』。すでに半分は読みました。向田邦子の文章は私のあこがれです。彼女の本はこれまで繰り返し読んできましたが、とにかく分かりやすくて、おもしろい。妹の和子さんが若かりし頃の邦子さんの実像を伝えてくれるので、恋しい人を知りたいのと同じくらいの関心度で読んでいます。