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欠陥規約

 合併臨時議会最終日。討論原稿を書くのに朝2時過ぎまでかかったのですが、不思議なものですね、緊張感というものは。まだ、議会が始まるまで7時間あまりあるというのに、眠気がさすどころか、頭がさえてくるのですから。
 朝の搾乳をいつもより30分ほど早く済ませ、役場へは会議開始時間の45分前に着きました。すでに市町村合併問題特別委員長の吉村さんが着いておられましたから、私は先着2番目でした。吉村さんの場合は、きょうの会議をとりしきる緊張感、私の場合は、質問する側としての緊張感があったのだと思います。
 きょうは、最初に特別委員会審議、それから本会議審議へと続きます。特別委員会では、冒頭、「激励」電話事件に関する上越市長への申し入れについて八木議長が報告、その後、審議に移りました。
 ここでは、合併した場合、支所が具体的にどうなるか、地域経済がどうなるかに重点を置いて質問をおこないました。財政シミュレーションなどで、合併協議会準備会事務局が全体的な職員削減数値を示していましたので、それに照らして支所の職員規模がどうなるか。支所機能についてどうあるべきだと考えているか。町役場がある場合、ない場合の町経済について質問しました。
 町側の答弁にはまったく具体性なし。合併した場合、吉川の支所にどれくらいの職員が配置されるかも、町経済に深刻な影響を与えないためには、少なくてもどれくらい、支所が予算をもっているべきかについても数値的なことはいっさい明らかにしませんでした。
 さて本会議、合併協議会設置についての審議が午前11時15分から行われました。私は、合併の理由、住民サービス、まちづくり基本条例と町民意思の確認、合併協議会規約などについてとりあげました。
 ここでの質問の重点を合併協議会規約にしぼりました。規約は合併協議会設置議案と一体不可分のものですが、合併協議会準備会の経験から規約がどうあるべきなのか、いくつか思うところがあったのです。特に、役員として、会長、副会長、監事を置くものの、役員会を設置する規約になっていないことを問題にしました。
 合併協議会の規約は、準備会の規約がベースになっています。準備会の全体会議では、会議が暗礁に乗り上げた時に事態をどう打開するか検討する機関がないために混乱する場面が2度ほどありました。準備会の広報紙の内容についてもめた時と新市の名称論議が沸騰した時でした。
 全体会議をやる場合、事前に会長、副会長がしっかり打ち合わせをして会議にのぞむ。会議が混乱した時や、政治的な判断が求められる時に直ちに会長、副会長が会議を開き、対応策を協議する。準備会の段階では、規約上、役員会がなかったために、この当たり前のことがキチンとやられていませんでした。それどころか、副会長が会長に質問してみたり、統一見解が求められている時にバラバラの発言をするといった事態があったのです。
 合併協議会規約に役員会設置の規定があるかないかは、人間の体で言えば、心臓がまともに動くかどうかにかかわる大きな問題です。ところが町長答弁は、準備会で運営上問題があったことを認めながらも、関係首長会議でも、よその議会でも役員会設置が問題にならなかったので、規約を直すことは考えていない、というものでした。このまま、合併協議会を立ち上げていけば、遅くない時期に必ず、役員会設置がない欠陥が浮き彫りになることでしょう。
 討論は、私の他に3人が立ち、その後、記名投票を行いました。結果は、当初の予想通り、反対が私だけで1、賛成は14でした。
 臨時議会が終わったら、疲れがじわりと出てきました。それを加速したのが、夕方の搾乳前のできごとです。牛舎の管理棟で休んでいたところ、父がやってきて、「とうちゃん、牛死んだでや」と言うのです。急いで牛舎へ行ってみると、この間から体調をくずしていた牛がえさ箱に首を投げ、横たわっていました。
 獣医さんや共済組合と連絡をとった後、死んだ牛を牛舎の外の涼しいところに運び出しました。お盆休みの最中ですから、死廃牛を処理してくれる会社も休み、3日間ほど、そのままにするしかありません。トラクターで牛を運び出した時、牛舎内にいた牛たちがいっせいに鳴きました。仲間の牛が死んだことがわかったのでしょう。
 ああ、疲れた…。
 


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概要

2003年08月15日 00:00に投稿されたページです。

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